おくすり千一夜 第七十六話 水道水のフッ素添加は誤りでは!

昨1999年9月、読売新聞は「虫歯予防に有効なフッ素水道」という社説を載せ、翌年1月11日の編集手帳にも同様な記事を掲載しておりました。二つの記事の概要を紹介しますと、「フッ素を有効利用すると虫歯予防に大きな効果がある。世界各国でフッ素を水道水に添加する方法が広がっているが、日本ではまだ一ケ所も実施されていない。・・・・1930年代にアメリカで、フッ素を含む水を飲むと虫歯予防に有効であることが発見された。その後フッ素のイオンが歯の表面にあると、歯の溶け出しを抑制して、歯の修復作用を促進し、虫歯になりにくくすることが、科学的に証明された。・・・・WHOは虫歯予防に有効として、水道水に適量のフッ素添加を勧告しており、五十余の国々で実施している。・・・・」とあります。

我が国では、この問題に推進と反対の意見があり合意が得られておりません。このような問題は公開の場で討論されるべきです。そこで筆者も私見を述べさせて頂きます。

仮にフッ素が歯のために良いとしても、水道水に添加することはフッ素の必要ない大人や歯の無い老人にまでこれを摂取させることになります。更に子供に必要だとしても局所投与でなく、全身投与することには未解決の問題があるはずです。

微量のフッ素を継続して摂取していると、斑状歯になることは化学辞典例えばMerk Indexにも記載されております。水道水の消毒に塩素が用いられて来たことから、同じ系統のフッ素にもという安易な考え方が根底に有ると思われてなりません。フッ素の化合物がどれ程、激しい活性をもっているのか御存じないようです。この種の物質をハロゲンと言い、原子量の最も小さいものから順にフッ素、塩素、臭素、沃素の四種類があり、大きくなる程、化学的に安定になってゆきます。

そこでフッ素と塩素とを比較してみましょう。両者に水素が付いたものが、それぞれ「フッ化水素酸」であり「塩酸」です。塩酸は胃液の主成分で、われわれの体の中で食塩から容易に作られます。食欲増進剤「塩酸リモナーデ」の主成分は塩酸そのものです。

フッ化水素酸はどうでしょう。塩酸と同じように水に溶けますが、フッ化水素酸の水溶液はガラス容器に保存できません。ガラスを溶かしてしまう性質があるので、ガラス瓶に文字や絵をかくことも出来ます。斑状歯が発生するのもこのフッ化水素酸による侵食と考えると納得がゆきます。

さらにフッ化水素酸はアルミを極めて容易に溶かしてしまいます。酸味のある料理はアルミの鍋で料理をするなとの警告が聴かれますが、水道水にフッ素が入っていれば確実に一部がフッ化水素酸になり、アルミと結合してこれを溶かしてしまうので、アルツハイマ-病に似た脳症、別名を「透析惚け」と言いますが、これになる可能性が考えられます。フッ素やフッ化水素酸は体の中の色々な成分と反応することは確かです。その結果どのような病気や症状が出てくるのか現在解明されておりません。

虫歯だけの問題なら、食事の後と寝る前に歯磨きを励行すれば、これが理想的に実施されれば100%虫歯は予防できるはずです。筆者は木枯らし紋次朗ならざる「歯ブラシ紋次朗」を実践しており、なんとか八十歳まで二十本の8020運動に合格しようと目下鋭意努力中です。ダイオキシンと同様、これ以上逃げ場の無い環境破壊をして頂きたくないのです。皆さんのご意見をお聞かせ頂けたら幸いです。

歯ブラシ紋次郎

フッ素を水道水に添加する話はこの後もまだ続きがあります。現在どうなっているかは後日に譲りますが、80才どころか90才を超えてもなお、鬼さんが20本以上、自分の歯を所有していることをご報告いたします。水道水にフッ素は不要、に一票です。

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